大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)32 判決

主 文

原判決中上告人(控訴人)は被上告人(被控訴人)に対し金三〇万円に

対する昭和二七年六月一八日以降昭和二九年六月三〇日まで年三割、同二九年七月

一日以降右完済に至るまで年一割八分の割合による金員を支払はねばならない旨を

命した部分を破棄し、この部分に関する本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。

上告人のその余の部分に対する上告を棄却する。

前項の部分に関する上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人長谷川正明の上告理由について。

原判決は、被上告人(被控訴人)に対する訴外Dの月利率五分の約定の金三〇万

円の借用金債務につき上告人(控訴人)が訴外Eとともに連帯保証債務を有するも

のとして右元金およびこれに対する主文第一項記載どおりの遅延損害金の支払を命

じたところ、本件貸金契約においては当初から月利率五分の割合による利息の約定

がなされていたことは原判決の適法に確定するところであるけれども、期限後の損

害金について利息と同しく月五分の割合の約定がなされた事実を原判決が確定した

事跡は窺うことができない。原判決は、被上告人が訴外Dに対し右金三〇万円を貸

与し上告人がこれについて連帯保証をした事実を確定したのであるから、原判決が

上告人に対し元金三〇万円の支払を命じた部分は正当であつてこの部分に対する上

告は理由なく、これを棄却すべきものである。けれども、右元金に対する昭和二七

年六月一八日以降昭和二九年六月三〇日まで年三割、同二九年七月一日以降支払済

に至るまで年一割八分の割合による金員の支払を命じた部分については、原判決は、

右損害金の約定の存否について審理を尽さないで、たやすく賠償額の予定の約定が

あつたものとして判示損害金の支払を命じたもので、この点において法令の適用を

誤まりひいて理由不備の違法あるものというのほかなく、破棄を免かれない。�

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よつて、民訴四〇七条、三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、裁判官全

員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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